キャバクラでのお触りやセクハラには、OKな対処法とNGな対処法があります。
対処法を間違えると、場の雰囲気が悪くなったり、接客のチャンスを逃したり、ボディタッチがエスカレートしていく可能性があるため、上手く対処したいところです。
この記事では、キャバクラでお触りやセクハラをされたときの対処法を解説します。
また、お触りやセクハラをされにくくするためにできることも紹介しているので、キャバ嬢初心者はぜひ参考にしてください。
キャバクラでお触りやセクハラってOKなの?


キャバクラでは、お触りやセクハラはNGとされています。しかし、実際にはお触りやセクハラをしてくるお客様もいるのが現実です。
少しくらいのお触りやセクハラはOKだと思っているお客様がいることや、お酒の席で気が大きくなることから、胸やおしりを触られることもあるでしょう。
本来であれば、お触りやセクハラは、本来であれば条例や法律で取り締まられる行為です。とはいえキャバクラでは、通報してお客様を警察に突き出すようなことは、よほどのことがないかぎりできません。
特にキャバ嬢初心者は、自分を守るためにもお触りやセクハラをしてくるお客様への対処法をよく確認しておくことが大切です。
キャバクラでのお触りやセクハラに関する条例や法律
相手の同意なく体に触れる行為は、次のような条例違反や法令違反に該当する可能性があります。
お触りやセクハラをNGとしている条例や法律 | 内容 | 根拠となる条例文や法律文 |
---|---|---|
迷惑防止条例違反 | キャバクラという「公共の場所」で、キャバ嬢の体に触れる行為は、迷惑防止条例違反になる可能性があります。 | “第五条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。 一 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること” 引用元サイト:公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例 |
強制わいせつ罪 | 同意なく、または同意するかしないかを言えないような状態にさせたうえでのお触りやセクハラは、強制わいせつ罪にあたる可能性があります。 | ”第百七十六条 次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。” 引用元サイト:e-gov 法令検索 刑法176条 |
強制わいせつ致傷罪 | 強制わいせつのうえ、ケガを負わせた場合は強制わいせつ致傷罪が成立する可能性があります。 お触りやセクハラをかわそうと抵抗したときにケガをさせられた、といったパターンでは強制わいせつ致傷罪が成立するかもしれません。 | “第百八十一条 第百七十六条若しくは第百七十九条第一項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は三年以上の懲役に処する。” 引用元サイト:e-gov 法令検索 刑法181条 |
公然わいせつ罪 | 不特定多数の人がいる場所でわいせつな行為をすることは、強制わいせつ罪となる可能性があります。 キャバクラも他のお客様やスタッフがいるため「不特定多数の人がいる場所」ととらえてよいでしょう。 お触りやセクハラがエスカレートして、押し倒すといった行為は公然わいせつ罪にあたるかもしれません。 | “第百七十四条 公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。” 引用元サイト:e-gov 法令検索 刑法174条 |
お触りやセクハラは、条例や法律で禁止されている行為であり、本来はNGです。「お触りやセクハラをされても仕方ない」「ひたすら我慢するしかない」と思う必要はありません。




お触りやセクハラをするお客様の特徴


お触りやセクハラをするお客様には次の特徴があります。
- ノリがいい団体のお客様
- かなり酔っぱらっているお客様
- お金持ちアピールをしてくるお客様
必要以上に先入観をもって接客する必要はありませんが、これらの特徴に当てはまるお客様が来店したときは「もしかしたらお触りがあるかも」という心づもりをしておくと、慌てずに済みます。
ここからは、キャバクラでお触りやセクハラをするお客様の特徴について詳しく解説します。
ノリが良い団体のお客様
ノリの良い団体のお客様は要注意です。席は盛り上がりますが、どさくさに紛れて悪ノリで胸やおしりを触ってくることがあります。
彼らに悪気はまったくなく、ちょっとしたイタズラ程度にしか思っていません。
団体で来店していることで、気分が大きくなっている可能性もあります。「このくらいのことは許される」「他の人もやっているなら大丈夫だ」と勘違いしてお触りをしてくるパターンもあります。
はじめに「お触りってキャバクラではNGなんですよー^^」と笑顔で釘を差しておくことが大切です。
お触りやセクハラさえ上手にかわせば、楽しい雰囲気で盛り上がるタイプのお客様です。場の雰囲気を壊さないようにしつつも「お触りやセクハラをしていい場所ではない」ということを理解してもらいましょう。
かなり酔っぱらっているお客様
かなり酔っぱらっているお客様でお触りやセクハラをしてくる人には、2パターンあります。
- 酔っぱらっていれば許されると思っているパターン
- 酔っぱらっていて善悪の判断がついていないパターン
だいぶお酒が回っているお客様だと判断した時点で、どのように対処するか考えましょう。
酔っぱらっていれば許されると思っているお客様には、どのような場合でもお触りやセクハラをNGであることを理解してもらわなければなりません。
「かなり酔っぱらっているから仕方ない」とキャバ嬢が受け入れてしまうと、エスカレートする可能性があります。
「酔いすぎですよ~!」とたしなめつつ、ボディタッチを回避しましょう。
酔っぱらいすぎて善悪の判断がついていないお客様の場合、キャバ嬢だけでお触りを回避しつつ介抱するのは難しいかもしれません。
特に初心者キャバ嬢の場合、どうしたらいいかわからず困ることもあるでしょう。そのようなときは、ボーイに対応を任せるのもひとつの方法です。
お金持ちアピールをしてくるお客様
お金持ちアピールをしてくるお客様は「お金を払えば何をしても良い」「お金をちらつかせればキャバ嬢が体を触らせてくれる」と思い込んでいます。
キャバ嬢からすると「お金を出すから少しくらいのお触りやセクハラは我慢しろ」という圧を感じることもあるでしょう。
お金持ちアピールをされると、太客になる可能性をどうしても考えてしまうものです。それゆえ、お触りやセクハラに対して「NO」を言いづらくなるかもしれません。
たしかに売上は大切ですが、自分のメンタルを守ることも重要です。
お金持ちアピールだけで本当に羽振りがいいかはわかりませんし、たとえ羽振りがよかったとしてもNG行為であるお触りやセクハラを容認する必要はありません。
太客って何?という人は以下の記事もチェックしてみてくださいね。






キャバクラでお触りやセクハラされやすいキャバ嬢の特徴


キャバクラでお触りやセクハラをされやすいキャバ嬢の特徴は以下のとおりです。
- おとなしく控えめなタイプのキャバ嬢
- 胸や脚など露出が多いキャバ嬢
- 下ネタに対してノリがいいキャバ嬢
特徴に当てはまってはいないでしょうか?もし当てはまっていると感じるのであれば、お触りやセクハラのターゲットにされやすいかもしれません。
この章では、お触りやセクハラをされやすいキャバ嬢の特徴についてそれぞれ解説します。
お触りやセクハラをされやすいキャバ嬢の特徴に当てはまりにくくすることで、お触りやセクハラを回避できる可能性があります。
おとなしく控えめなタイプのキャバ嬢
お客様から「おとなしそうな子」「控えめな子」と思われると、お触りやセクハラをしても大丈夫そうだと思われる可能性があります。
以下のようなタイプのキャバ嬢は、お客様から「大人しくて控えめ」と思われることが多いでしょう。
- 声が小さい
- 落ち着いたメイクや衣装が多い
- お客様の言うことに「YES」で答えがち
- 話し手より聞き手にまわることが多い
自己主張をしないタイプだと思われると、お触りやセクハラのターゲットにされる可能性があります。
ハキハキと話したり、ときには自分の意見をお客様にしっかり伝えたりする一面も見せる営業スタイルに変えるのもよいでしょう。
胸や脚など露出が多いキャバ嬢
胸や脚などをたっぷりと露出していると、お客様が「俺のことを誘っている」と勘違いしやすくなります。また「隙がある子だ」「エロい子だ」と思って、お触りやセクハラをしてくるお客様もいるでしょう。
セクシーな衣装も素敵ですが、お触りやセクハラのターゲットにされていると感じたら、少し露出を控えてみましょう。
そのぶんトークで楽しませるという営業スタイルにチェンジするのもひとつの方法です。
下ネタに対してノリがいいキャバ嬢
下ネタに対してノリがいいと「下ネタOK=エッチなことが好き=お触りやセクハラもOK」という勘違いをするお客様もいます。
下ネタを含む話題になったときにその場を盛り上げられるのはよいのですが、少し恥じらいを入れたり、冗談交じりに難色を示したりするといった「ほどよい拒否感」を入れておくことが大切です。
「下ネタOK、お触りやセクハラOKのキャバ嬢ではない」という認識をお客様にもってもらうことが大切です。
キャバクラでお触りやセクハラをされた時の対処法


キャバクラでお触りやセクハラをされたときの対処法は以下のとおりです。
- お客様にタッチして距離を取る
- 直接注意する
- ボーイを呼ぶ
自分の営業スタイルを変えてお触りされにくくなったとしても、残念ながらお触りしてくるお客様がゼロになることはないでしょう。
お触りやセクハラをされたときの対処ひとつで、キャバ嬢としての印象を上げることもあれば下げることもあります。お触りに対して冷静に対処できるよう、上手な対処法を理解しておきましょう。
お客様にタッチして距離を取る
胸やおしりを触られたときは、こちらからお客様へボディタッチしつつ距離をあけましょう。お客様の手を握って封じるのもよい方法です。
あからさまに嫌がって避けると「ちょっとした冗談も通じないのか!」と機嫌を損ねるお客様もいます。嫌がっている素振りをみせずに回避することが大切です。
お客様へボディタッチしつつ距離をとることは「自分にも触れてくれている」という満足感を感じてもらえるだけでなく、距離をとったことに気づかれにくい対処法です。
直接注意する
お客様への直接注意することも対処法のひとつです。
お触りやセクハラがOKだと思いこんでエスカレートするお客様もいるため、嫌だという意思表示は悪いことではありません。ただし、真顔で怒ったように注意すると、テーブルの雰囲気が壊れてしまいます。
お客様が怒りだしたり、不貞腐れたりして、場が重たい空気になることもあるため、注意の仕方には気をつけなければいけません。
はじめは笑顔で「お触りNGですよ~」と軽く注意をします。それでもやめない場合は、静かに微笑みながら「お触りはやめてくださいね」と言ってお客様の手を封じて対処しましょう。
ボーイを呼ぶ
お触りやセクハラ行為の度が過ぎている場合や、自分では対処しきれない場合はボーイを呼んで注意してもらいましょう。
ボーイが普段店内を見回っていることはお客様も知っています。ボーイが見ていないところで触ってくるお客様もいるため、気づいてもらうのを待つのではなく自分で呼んでもかまいません。
キャバ嬢は、お店の大事な商品です。守るべきはセクハラをするお客様ではなく、キャストであることを理解しているお店であれば、お客様に注意してくれるでしょう。
もしボーイがお客様のお触りやセクハラを容認して何の注意もしてくれないのなら、そのお店は優良店とはいえません。自分を守るためにも、お店の変更も視野に入れましょう。




キャバクラでお触りやセクハラされた時のNG行動は?


キャバクラでお触りやセクハラをされたときに、笑顔で受け入れたり、極端に避けたりするのはNGです。
お触りやセクハラをされたときの対処を間違えると、行為がエスカレートしたり、場の雰囲気が悪くなったり、お客様から逆ギレされたりと、悪い方向へ進みやすくなります。
自分があとで苦しい思いをしなくて済むように、キャバクラでのお触りやセクハラに対するNG行動をおさえておきましょう。
笑顔で受け入れてしまう
笑顔でお触りやセクハラを受け入れてしまうと「この子はお触りOKだ」と勘違いされる可能性があります。その結果、どんどんお触りがエスカレートしていくことも考えられます。
「軽いお触りだから我慢しよう」ではなく、お触りはNGであることを早い段階でお客様に伝えておくことが大切です。お触りやセクハラがエスカレートした後に注意しても「いままで触らせてくれたのに!」と逆切れされることがあるからです。
キャバクラでのお触りやセクハラは、本来はNG行為です。「ダメなことはダメ」と早いうちにわかってもらうためにも、笑顔で受け入れる対処はやめましょう。
極端に避けてしまう
「やめてください!」と大きな声で注意したり、あからさまな避け方をしたりするのはキャバ嬢としてはNGな対処法です。
場の雰囲気が悪くなるだけでなく、お客様が他のキャストへのチェンジを希望して、接客のチャンスを失うことになりかねないためです。
お触りやセクハラはNG行為ですから、嫌がっていることを悟られないようにしなければいけないということ自体、理不尽に感じるかもしれません。
しかし、お客様あってのお仕事であることを考えれば、不快にさせないような対処法ができてこそ一人前のキャバ嬢です。
おもてなしの心を忘れないようにしつつ、お客様と対等に向き合いましょう。お客様を育てるのも仕事の一つだと思って、拒絶する態度をとるのはやめておきましょう。
まとめ:お触りやセクハラにはきちんと対処しよう!
キャバクラでのお触りやセクハラはNGです。そのため、笑顔で受け入れるのは得策ではありません。また、極端な避け方をしたりすると雰囲気やお客様との関係性が悪くなることもあります。
お触りやセクハラをされたときには、お客様にボディタッチしつつ距離をとったり、笑顔で注意したり、ボーイに対応をお願いしたりして対処しましょう。
お触りやセクハラされやすい要因をできるだけ避けて、触られにくくするのもひとつの方法です。お客様は変えられませんが、接客スタイルを変えることでお触りに悩むことがなくなるかもしれません。



