キャバクラの場内指名とは?
では、実際のシチュエーションを想像してみましょう。
例えば、特定のキャバ嬢を指名していないお客様がキャバクラに入店し、最初にフリーでついてきたキャバ嬢の笑顔や会話がとても気に入ったとしましょう。
そこで、そのキャバ嬢に「この後も一緒にいてほしい」と感じた場合、それが場内指名のスタートになります。
この場内指名は、キャバ嬢にとっても嬉しいことと言えます。なぜなら、お客様に自分を気に入ってもらえた証拠であり、努力次第で次回から本指名につなげることができる大きなチャンスだからです。
場内指名と本指名の違い


以下はキャバクラの「場内指名」と「本指名」の違いを表にまとめたものです。
場内指名 | 本指名 | |
---|---|---|
給料のバック | 本指名バックの半額など、一般的には本指名より少ない | 売上の数%、ボトルバックやドリンクバックなどが発生 |
お客様の状況 | フリーで来店、特定のキャバ嬢を目当てにしていない場合が多い | 目当てのキャバ嬢に会うために来店、指名料金も支払う |
時給への影響 | ある程度のバックがつくため、時給アップにつながる | 本指名が多いほど時給が高くなる傾向 |
お店への影響 | – | 本指名の常連が増えると来客数が安定し、経営が安定する |
キャバ嬢の評価 | – | 本指名を多く取るキャバ嬢は評価が高く、待遇も良くなる傾向にある |
この表を参考にすれば、場内指名と本指名の違いが一目でわかりますね。
場内指名はその場で気に入ってもらう形なので、バックは少なくなりがちですが、本指名は特定のお客様からの信頼があり、より多くの報酬が期待できるでしょう。
キャバクラの本指名とは?
この際、指名を受けたキャバ嬢さんは、お客様とのセット時間全体をその席で接客します。
ただし、時には指名が被ることもあるため、その場合は他のテーブルを数分ごとに移動して接客することもあります。
このような動きは特に売れているキャバ嬢に多く見られるもので、色々なテーブルを行ったり来たりして忙しく動き回る様子が特徴的です。
本指名の数が多いキャバ嬢は『売上持ち』と称されることがあります。
その名の通り、本指名が多いほど収入も上がりますので、高時給を目指すキャバ嬢にとっては、本指名の数を増やす努力が欠かせないといえるでしょう。




キャバクラで場内指名を取るメリット


キャバクラで場内指名を取ることは、キャバ嬢にとっていくつかのメリットがあります。
給料が増える
場内指名を取ると、その指名料分のインセンティブがキャバ嬢の給料に上乗せされます。通常、場内指名1本につき1,000円~2,000円程度が相場となっており、これが直接お給料に反映されます。
一部のお店では、場内指名のポイントが翌月の時給にも反映される仕組みがあります。つまり、場内指名を多く取ることで、当月だけでなく翌月の給料も増加する可能性があるのです。
さらに、場内指名をしてくれるお客様はドリンクやフードを頼むことが多いため、場内指名のインセンティブに加えて、ドリンクバックやフードバックも獲得しやすくなります。
本指名に繋がる可能性がある
お客様が場内指名をするということは、そのキャバ嬢に何か魅かれた部分があるということです。
そういった興味を感じたお客様に対して、次回の来店を促すための良い接客ができれば、将来的には『本指名』へと進展する可能性があるのです。
本指名とは、お客様が店に入る前から特定のキャバ嬢と会いたいと思って指名すること。
場内指名をきっかけに本指名につなげることができれば、そのお客様との長いお付き合いが期待できます。要するに、場内指名は本指名への第一歩とも言えるのです。
場内指名がもらえるタイミングとコツ


キャバクラで働くキャストにとって、場内指名は成長のステップにもなります。
それでは、場内指名をもらうためのタイミングやコツは何か、どうすればお客様に選ばれるのか、具体的に解説していきましょう。
1.お客様が入店したとき
お客様がキャバクラに入店する際、その第一印象がとても重要です。
特に、キャバ嬢の笑顔はお客様にとって非常に印象的で、その笑顔が場内指名をもらうかどうかの鍵を握っているといっても過言ではありません。
しかし、ただ笑顔でいればいいというわけではありません。店内で待機している間も、自然な笑顔とともにお客様の目線を大切にしましょう。
常に自分が見られている意識を持ち、プロとしての姿勢を忘れずに、自分の魅力をアピールすることが求められます。
このような接客姿勢が、場内指名のチャンスを生み出すのです。
2.キャストの交替で席を抜けるとき
キャバクラでは、指名なしのフリーで来店されるお客様の席に対して、約15分~20分おきにキャバ嬢が交替していくシステムが一般的です。
このルールは、お客様に自分の好みのキャバ嬢を見つけてもらうための工夫となっています。


あるお客様が初めてのキャバクラ訪問でフリー入店したとします。
その席に、明るく親しみやすい性格のキャバ嬢Aさんがついて、お客様と楽しい会話を展開します。その間に、お客様はAさんの魅力に惹かれるようになります。
そして、15分後に交替の時間がきたとき、お客様は「もう席を外さないといけないの?楽しいからもう少し一緒にいたいな」と残念そうに話すかもしれません。
このタイミングでAさんが「じゃあ、場内指名していただけますか?」とおねだりすると、お客様も喜んで場内指名をする確率が高くなります。
3.接客しているとき
接客中にお客様の話をしっかり聞くことは、信頼関係を築く上で非常に重要です。
多くの人々が自分の話をしているときの方が楽しいと感じる傾向があるため、聞き役に徹することで、お客様の心を開かせることができるでしょう。
キャバ嬢Bさんがある日、初めてのお客様に接客をしたとします。お客様は出張で訪れた都市で一人の夜を過ごしているため、少し緊張していました。
Bさんは、お客様の話に真剣に耳を傾け、時折うなずきながら相槌を打ちました。お客様の話題に合わせて笑顔で楽しそうに振る舞い、心地よい時間を提供しました。
また、Bさんは会話の中で、さりげなく指名システムについて触れました。
このお客様はキャバクラに慣れておらず、指名が可能であることを知りませんでした。Bさんの説明によって理解し、その後、Bさんに場内指名をしてくれました。
この例からわかるように、お客様との接客中に丁寧に話を聞き、笑顔で楽しい時間を提供する姿勢が場内指名をもらいやすくします。
さらに、お客様がキャバクラに慣れていない場合、指名システムについても適切に説明することで、次回の場内指名へつなげるチャンスを増やすことができるでしょう。
4.容姿を気に入ってもらえた時とき
お客様が店内で待機しているキャバ嬢をふと見かけ、その見た目が好みだった場合、場内指名がもらいやすくなることが多いのです。
この際、お客様から直接声をかけられることもあれば、黒服を通して場内指名を受けることもあります。
あるキャバ嬢が店内の待機席でおしゃれなドレスを着て、上品に座っていたとします。
その様子を見かけたお客様が彼女の容姿に目を惹かれ、黒服に「あの子、誰? ちょっと呼んでみて」と場内指名を申し出る、といったケースが考えられます。
こうした場合に多いのが、お客様が「見た目を気に入ったから」という理由での場内指名です。
そのため、待機中も携帯やお喋りに夢中になりすぎず、良い姿勢を保ち、仕事の緊張感を忘れないことが大切です。
5.黒服がおすすめのキャバ嬢として推してくれたとき
特定の指名キャバ嬢がいないお客様が来店した際、お店の黒服、店長、エスコートなどが、お客様に対してイチオシのキャバ嬢を紹介することがよくあります。
新人のキャバ嬢Cさんが、入店してから短い期間にもかかわらず、真面目に仕事に取り組んでいるとします。
お客様に対しても丁寧な接客を心がけているため、店内のスタッフからの評価も高く、特に黒服からの信頼も厚いです。
ある日、初めてのお客様がフリーで来店された際に、黒服が「まだ新人ですが、明るくて親しみやすい素敵なキャストのCがおすすめです。」とお客様に推薦しました。
その結果、新人のキャバ嬢Cさんに場内指名が入り、楽しい時間を共有することができました。
しかし、このタイミングでは注意が必要で、場内指名をもらった後の接客にも気を抜かず、お客様のニーズに応える努力が求められます。
もし接客がハマらない場合、チェンジされる可能性もあるため、場内指名をもらってからも一層の気配りと努力が必要です。


このように、スタッフと良好な関係を築いておくことは、場内指名を増やすための重要な戦略となるでしょう。毎日抜かりなくお仕事をすることで、お店のスタッフからの推薦を得られるよう努めましょう。




場内指名をもらったキャバ嬢の体験談


【キャバ嬢Sさんの体験談】
初めて場内指名をもらったとき、とても緊張しました。お客様が入店された瞬間に笑顔で出迎え、自然な会話を心がけました。お客様の趣味に合わせて話を展開した結果、場内指名をいただくことができました。
【キャバ嬢Mさんの体験談】
黒服さんが私をおすすめしてくれたときに、場内指名をいただきました。最初はどう接客したら良いか迷いました。しかし、自分らしさを出して、楽しい時間を提供することを心がけたら上手くいきました。
【キャバ嬢Jさんの体験談】
私は、キャストの交替で席を抜けるタイミングで場内指名をもらうことが多いです。お客様に「また戻ってきてね」と言ってもらえるように、短い時間でも印象に残る接客をすることを意識しています。
【キャバ嬢Nさんの体験談】
お客様に容姿を気に入っていただいた際に場内指名をいただくことがあります。そういうときは、見た目だけでなく、中身もしっかりと伝えられるように、お客様の話に共感を示すなど、深いコミュニケーションを心がけています。本指名に繋がることも多いです。




キャバクラで場内指名をもらった時の注意点


場内指名を入れてくれたお客様に”本指名のキャバ嬢がいるかどうか”で対応が変わります。
本指名のキャバ嬢がいない場合、基本的なマナーや礼儀は忘れずに、自分をアピールする絶好のチャンスと捉え、お客様との時間を楽しみ印象に残る接客を心がけましょう。
本指名のキャバ嬢がいるお客様の場合は注意が必要です。
この場合、自分の名刺や連絡先の交換は厳禁で、あくまでもその場内指名は臨時での指名であることを忘れないようにしましょう。
具体的には以下のようなケースです。
キャバ嬢Dさんが、あるお客様から場内指名を受けました。
このお客様にはすでに本指名のキャバ嬢がおり、そのキャバ嬢が休みのための場内指名でした。Dさんはその状況を理解し、連絡先の交換などは避け適切に接客しました。
後日、本指名のキャバ嬢から感謝の言葉を受けることができました。
このように、キャスト同士のトラブルを回避するためにも、場内指名の状況に応じた対応が求められます。
お客様との楽しい時間を提供しながらも、ルールとマナーを守り、良い関係を築いていくことが大切です。
まとめ
キャバクラの場内指名は、キャストとお客様の信頼関係のスタートでもあります。
場内指名と本指名の違いを理解し、場内指名をもらえるタイミングとコツを掴み、注意すべきポイントをおさえておけば、より多くのお客様からの指名を増やし、自身のキャリアを成長させることが可能です。
この記事が、キャバクラで働く方々にとって有益な情報となることを願っています。



