キャバ嬢とホステスの違い8つ
キャバ嬢とホステスは一見似ている職業ですが、実はその業務内容、接客のスタイル、働く環境、給与形態など、多くの違いがあります。
それらの違いを理解することで、自分に最も適した働き方や環境を選ぶ参考にすることができます。この章では、その違いを8つの視点から詳しく解説していきます。
キャバ嬢 | ホステス | |
---|---|---|
働いているお店 | キャバクラ | クラブ(高級クラブ含む) |
ママの存在の有無 | いない | いる |
客層 | 年齢層は幅広い&様々な職業 | 年齢層が高い&社会的地位が高い |
接客スタイル | 一人のお客様に1名のキャストが付く | 一人のお客様に複数のホステスが付く |
給料システム | 時給+バック | 日給+報奨金 |
指名制度 | 指名制 | 永久指名制 |
服装・メイク | 露出度が高めのドレス・濃いめのメイク | シックなドレス・ナチュラルエレガントなメイク |
在籍女性の年齢層 | 20代前半が中心 | 20代後半から30代が中心 |
1.働いているお店が違う
キャバ嬢とホステス、この二つの職種は一見似ているように思えますが、それぞれが働くお店の形態は大きく異なります。
キャバ嬢
キャバ嬢が働く場所は「キャバクラ」です。キャバクラは「水商売」の一部としてカテゴライズされますが、一般的にはクラブよりもカジュアルな雰囲気で、多様な客層からの利用があります。
一般的に18歳以上であれば誰でも利用可能で、道路沿いにエントランスがあったり、ビル内にある場合でも看板を出しているお店が多いため、一見さんでも気軽に利用できるような環境が整っています。
ホステス
一方、ホステスが働く「クラブ」は、特定の客層を対象とすることが多いのが特徴です。クラブは「接待飲食店」の一部として位置づけられ、一般的には料金設定が高いです。
そのため、特定の常連客や、ビジネスなどの接待で利用されることが多いです。また、紹介がないと入店できないような会員制となっている敷居の高いお店が多いのも特徴です。
2.ママの存在があるか無いかが違う
キャバ嬢
キャバクラには「ママ」と呼ばれる役割は存在しません。キャバクラでは、ボーイ(黒服)が新人の教育やキャバ嬢へのアドバイスを担当します。さらに、先輩キャバ嬢から業務について学ぶこともあります。
このように仕事を教えてくれる存在はありますが、手取り足取り教えてくれるわけではないため、キャバ嬢は個々のスキルとセンスにより、自分だけの接客スタイルを築く必要があります。
ホステス
一方、クラブには「ママ」が存在し、彼女は教育係であり、お店全体を統括する役割を持っています。
これは基本的に、経験豊富で尊敬される立場のホステスであり、ホステスたちに対する教育やサポートがとても手厚いです。文字通り「母」のような存在で、ママはクラブの中心的な役割を果たします。
お店のコンセプトや接客の質は、ママの考え方や方針によって決まるため、ホステスはママに従って接客スタイルを形成する必要があります。
3.客層が違う
キャバクラとクラブでは、接客スタイルや働く女性の雰囲気が異なるため、それによって訪れる客層も大きく変わります。
キャバ嬢
キャバクラは比較的広い年齢層からの客層が見られます。仕事帰りのサラリーマンや経営者、また若い年代から中高年まで幅広い年齢層の男性が利用します。
ここで重要なのは、キャバクラは多くの場合、女性の見た目や話術を楽しむ場所であり、それに対価として料金を支払う場所であるという点です。
ホステス
一方、クラブは年齢層が高い方がメインで、お金持ちや社会的地位が高い方々が利用することが多い傾向にあります。ここでは、女性との会話や接待を楽しむだけでなく、洗練された雰囲気や高級感を求める客層が主となります。
クラブでは、女性との深い人間関係を築くことも重視されるため、長期的なパトロンとなるお客様が多いです。
キャバ嬢とホステスとでは、客層の違いから接するお客様のニーズや求められるスキルが異なるため、自分がどのような人と接するのが得意で楽しいか、またどのような雰囲気の場で働きたいかを考慮すると、自分に合った選択が見つかるでしょう。
4.接客スタイルが違う
キャバ嬢とホステス、彼女たちが担うお客様との接客スタイルには、明らかな違いが存在します。テーブルでお酒を作りながらお話をするという基本的なスタイルは共通していますが、男性一人に対して対応する女性の数や接客の流れが異なるのです。
キャバ嬢
キャバクラでは男性一人に対して必ずキャバ嬢が一人、席につきます。これは「マンツーマン接客」と言われ、キャバ嬢がお客様一人一人に対して深く対応を行います。
お客様の話をじっくりと聞き、一対一の会話を通じて親密さを深め、お客様が楽しい時間を過ごせるように配慮します。そのため、キャバ嬢は話術や一対一でのコミュニケーション能力が重要となります。
ホステス
一方、クラブでは一人の男性の席に対して、複数の女性がついて接客を行うことが一般的です。これは「複数接客」と言われ、ホステスたちは協力してでお客様を楽しませる役割を果たします。
お客様は多くのホステスと交流できるため、会話のバリエーションが増え、楽しみも倍増します。そのため、ホステスはグループでのコミュニケーション能力や、他のホステスと協調しながら接客を行うスキルが求められます。
5.給料システムが違う
キャバ嬢とホステスは接客を通じて売上を上げるという共通点がありますが、お給料のシステムには大きな違いが存在します。
キャバ嬢
キャバ嬢の給料システムは、基本的に「時給+バック」です。つまり、働いた時間に応じた給料に加えて、お客様からの指名や高額なお酒の注文などによる成果報酬(バック)が加算されます。
お客様から指名を受けることができたり、指名したお客様が高額なお酒を注文した場合には、バック料金が増え、給料がアップします。
つまり、自分の頑張り次第でお給料を大幅に増やすことが可能なのです。ただし、逆に指名が取れないキャバ嬢はバックが入らないため、給料を増やすのは難しくなります。
ホステス
一方、ホステスの給料システムは「日給+報奨金」が一般的です。お客様が高額なお酒を注文した場合でも、キャバ嬢と違ってバックは基本的に入らないのが特徴です。
しかし、一定以上の成果があれば報奨金が支払われます。また、ホステスの日給は最低でも約30,000円からととても高額なため、安定した収入が見込めます。
6.指名制度が違う
キャバ嬢とホステスの「指名」には大きな違いがあります。その最大の違いは、キャバ嬢が「指名制」である一方、ホステスは「永久指名制」であることです。
キャバ嬢
キャバ嬢の指名は「本指名」と「場内指名」の2種類に分けられます。「本指名」は特定のキャバ嬢を目的にキャバクラに行って指名する方式を指し、「場内指名」は店内に入ってから気に入ったキャバ嬢を指名する方式を指します。
お客様はいつでも指名のキャバ嬢を変更することが可能で、この指名によるバックがキャバ嬢の収入に直結します。
ホステス
一方、ホステスが働くクラブでは、基本的に紹介制となっているため、紹介者を担当するホステスが自動的に指名相手になります。これを「永久指名制」と呼びます。
そのため、お客様は来店した後に「このホステスを指名したい」と選ぶということが基本的にはできません。
また、一度担当になったホステスは、そのホステスがお店を辞めるまで変更することができません。さらに、クラブでは指名料のバックがホステスには一切入らないのも特徴的です。
7.接客時の洋服やメイクが違う
キャバ嬢
キャバ嬢のメイクは、暗い店内でも目立つための華やかさと、魅力を引き立てるための濃いめのメイクが特徴的です。
服装についても、ミニ丈のワンピースや、きらびやかなドレス、さらにイベント時にはコスプレ衣装などを着用することがあり、露出度が高めのものが一般的です。
ホステス
一方、ホステスのメイクは一般的に落ち着いた色使いで、自然で上品な雰囲気を演出します。
また服装については、和服やフォーマルなホステススーツ、派手さを控えめにしたシックなドレスなど、お客様に対する敬意を示すために落ち着いたものが多いです。
8.在籍する女性の年齢が違う
キャバ嬢
キャバクラでは、主に20代前半の若い女性がキャバ嬢として活躍しています。学生やOLが副業として働くケースも少なくありません。華やかで活気あふれる雰囲気が求められるため、若い女性が多く在籍するのです。
ホステス
一方、クラブで働くホステスは、20代後半から30代、場合によっては40代の女性が主流となります。落ち着いた雰囲気と、生活経験から来る人間力や会話力が求められる職業なので、少し年齢層が上がる傾向があります。
実際に、20代前半からキャバクラで働き、キャリアを積んだ後、30代以降でホステスに転身する女性も少なくありません。
キャバ嬢とホステスに適性がある人の特徴
ここまでキャバ嬢とホステスの違いについて読んできて「自分はキャバ嬢とホステス、どちらに適性があるのだろう?」と迷っている方も多いかもしれません。
ナイトワーク業界に詳しくない方でも分かりやすいように、それぞれの仕事に適した人物像を具体的に述べていきます。
キャバ嬢もホステスも人とのコミュニケーションが中心となる職業ですが、その中心にあるべき「会話のスタイル」や「求められる知識」などは全く異なります。
自分の性格や得意なことによってどちらの職業が向いているかが見えてくるでしょう。
キャバクラに向いている人の特徴とは?
キャバ嬢に向いている人は、多くのお客様と円滑にコミュニケーションをとることができ、その上で自分自身を魅力的に見せる能力がある人です。
以下にキャバ嬢に向いている人の特徴を具体的に挙げます。
話し上手
多くのお客様と楽しく会話することが得意な人がキャバ嬢に向いています。お客様との会話が盛り上がれば盛り上がるほど、そのお店に再度来店してもらう機会が増えるからです。
自己表現が得意
自分の個性や魅力を上手く表現できる人がキャバ嬢には向いています。お客様がたくさんのキャバ嬢の中から自分を指名してくれるためには、自分自身が他のキャバ嬢と差別化できる個性が必要です。
明るく元気
キャバクラは基本的に明るい雰囲気の店が多いので、お客様とワイワイ盛り上がれる人が向いています。
対応力がある
キャバクラでは様々なタイプのお客様が訪れます。そのため、お客様によって接客スタイルを変える対応力がある人が向いています。一人ひとりのお客様に合わせたサービスを提供することで、お客様に満足感を与えることができます。
ホステスに向いている人の特徴とは?
ホステスに向いている人とは、高級感溢れる接待スキルと広範囲な知識を活かして、ハイステータスなお客様との会話を円滑に進めることができる人です。
以下にホステスに向いている人の特徴を具体的に挙げます。
聞き上手
お客様の話を上手く引き出し、それに対する適切なリアクションができる人がホステスに向いています。また、細かな話を覚えておき、次回の会話に活かすことができる記憶力も必要です。
広範な知識がある
政治や経済、文化、芸術など、様々なジャンルの知識を持っている人がホステスに向いています。ハイステータスなお客様との会話においては、さまざまな話題に対応できることが求められます。
チームワークが得意
クラブはママや他のホステスとの協力が重要となります。自分だけが目立つのではなく、他のスタッフと一緒に店全体を盛り上げることができる人がホステスに向いています。
現役キャバ嬢&ホステスがその職業を選んだ理由
キャバ嬢とホステス、いずれも高収入を望むことができる職業として知られています。現に、現役のキャバ嬢やホステスとして活躍する女性たちは、その職業の特性をよく理解して、自分にとって最適な道を選んでいます。
今回は、彼女たちが自身の職業を選ぶに至った経緯や理由を紹介します。これからキャバ嬢やホステスを目指す方の参考になれば幸いです。
キャバ嬢になることを選んだ人の声
私がホステスではなくキャバ嬢を選んだ理由は、自分らしさを出しながら働けるからです。ホステスは品格を重視するため、一定の範囲で自己表現を抑える必要があります。しかし、キャバ嬢なら自分の個性を全面に出して接客できる。華やかなメイクやドレスでお客様を楽しませるのが好きなので、私にはキャバ嬢が合っていると思います。
私がキャバ嬢を選んだのは、自分の人間力を高めるためです。対人スキルが求められるこの仕事を通じて、色々なお客様と会話する経験を積むことで、自己表現力やコミュニケーション能力を高めたいと思いました。また、短時間で高収入を得られるのも魅力です。自分の努力がダイレクトに収入に結びつく、その明確さが私は好きです。
私は昼間に学校に通いながら夜は働くというライフスタイルを選んだため、キャバクラでバイトとして働くことにしました。ホステスと比べてキャバ嬢のシフトは短くてもOKなことが多く、自分の都合に合わせてスケジュールを調整しやすいです。また、会話を楽しみながら自分を売り込むことが得意な私には、キャバクラのお仕事がピッタリだと感じています。
私がキャバクラで働くことを選んだ理由は、自分のペースで働きたいという思いが強かったからです。ホステスは長時間のシフトが必要ですが、キャバ嬢なら短時間でもしっかり稼げる。また、派手なメイクや華やかなドレスが大好きで、それを仕事で活かせるところがキャバクラの良さだと思っています。
ホステスになることを選んだ人の声
私がキャバ嬢ではなくホステスを選んだ理由は、落ち着いた雰囲気で接客ができるからです。キャバクラは元気で話し上手が求められますが、ホステスはゆっくりとお客様と会話を楽しむことが主体。私は自分の知識を活かしてお客様と深い会話をしたいと考えていたので、ホステスの仕事が私には合っています。
私がキャバ嬢よりホステスを選んだ理由は、成熟した大人の女性として振る舞いたいからです。キャバクラは華やかで明るい雰囲気が特徴ですが、ホステスの仕事は落ち着いた大人の女性が求められます。スーツやドレスでおもてなしする仕事に憧れていましたので、ホステスの世界に魅力を感じました。
私がホステスを選んだ理由は、安定した給料体系と安定した客層があったからです。キャバクラは日々の成果に左右される部分が大きいですが、ホステスは会員制であるため、お客様と長期的な関係を築くことができます。そういった安定感が魅力でホステスを選びました。
私がホステスを選んだ理由は、経済的な安定と長期的なキャリアを重視したからです。キャバクラも高収入を得られますが、ホステスの仕事はお客様と長い期間関係を築くことが可能で、年齢を重ねても安定した収入を維持できます。そのため、私にとっては長く働き続けられるホステスの職業は理想的だと感じました。
まとめ:キャバ嬢とホステスは違う部分がたくさんある!
この記事では、キャバ嬢とホステスの違いを掘り下げました。
それらの違いは、働いているお店、ママの存在、客層、接客スタイル、給料システム、指名制度、接客時の洋服やメイク、そして在籍する女性の年齢という8つの点です。
また、キャバ嬢とホステスに向いている人の特徴についても詳しく説明しました。一般的に、キャバ嬢には話し上手で自己表現が得意な人が向いており、ホステスには聞き上手で広範な知識がある人が適しています。
これらの特徴を理解し、自分自身と照らし合わせることで、どちらの職種が自分に合っているのかを判断することができます。両方とも高収入を得られる職業ですが、どちらが稼げると一概には言えません。それは個々のスキルや能力によるためです。
キャバクラもクラブも体験入店ができるお店が多いため、実際に働いてみることも一つの選択肢です。あなた自身がどちらの職場でより輝けるか、その答えを見つけるための第一歩として活用してみてくださいね。
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