キャバクラの世界には様々な裏話やタブーが存在しますが、中でも「枕営業」という言葉は特に有名です。それにも関わらず、実際のところこの言葉の真意をしっかりと理解している人は意外と少ないのです。
この記事では、キャバ嬢としての枕営業の実態から、そのメリット・デメリット、そしてトラブルの対処法まで詳しく解説します。
キャバクラに興味がある方、あるいは「枕営業」についての真実を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
キャバ嬢の他の営業方法に関して知りたい方は以下の記事もご覧ください。


キャバ嬢の”枕営業”とは?


これは、リピーターの獲得や重要なお客様を囲い込むための方法として行われることがあります。しかし、キャバクラは基本的にお酒や会話を楽しむ場所です。多くのお客様は純粋に話を楽しむために来店します。
最近では「趣味マク」(趣味枕)という言葉も出てきており、これは営業目的ではなく、自分の意思で特定のお客様と関係を持つキャストのことを指します。ただし、これはあくまでも個人の選択によるものです。
そのため、枕営業はキャバクラの本来の目的を逸脱しており、キャバ嬢にとってもストレスの原因となることが多いです。
枕営業をするキャバ嬢はどれくらいいる?


「キャバ嬢といえば枕営業」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、その実態はどうなのでしょうか。
実のところ、枕営業を行っているキャバ嬢は多くありません。その理由として、実際のメリットが少ないことが挙げられます。
キャバクラのサービスは、お酒を楽しみながらの会話が中心。体の関係を持ったからといって、そのお客様が長く通ってくれる保証はないのです。
逆に一度、体の関係を持つと気軽に求められるリスクがある上、お客様同士の情報共有は案外早く、噂が広まることもあります。それを自慢に話すお客様も少なくありません。
その結果、キャストとしての信頼を失ったり、他のお客様との関係が難しくなる恐れが出てきます。
もちろん、中には枕営業を続けるキャバ嬢もいますが、それは彼女たちの独自の判断と背景があるためで、一般的なキャバ嬢の行動とは言えません。
枕営業をしているキャバ嬢はいくらの値段で枕営業をするの?
キャバ嬢の枕営業の金額は、その人の人気や立場によってかなり差があります。
一方、店内ナンバーを張るような人気キャバ嬢の場合は、その金額も上がり、1回10~20万円という値段設定になることも。これは、店内での人気や指名数の多さが反映された結果と言えます。
また、単発的な関係ではなく、いわゆる「愛人契約」のような継続的な関係を結ぶケースもあります。この場合、毎月20万~30万円程度の固定金額を決めて、定期的に会うという形態を取ることもあります。




キャバ嬢が枕営業をする最大のメリットは1つ!


お客様の中にはキャバ嬢と親密になり「キャバ嬢と体の関係になること」を目的としている人がいます。そういうお客様に対して枕営業をチラつかせることで、営業の経験や特別なスキルがなくても、お客様の関心を引きつけることが可能です。
枕営業を一回行うと、お客様は繰り返し期待することになります。期待は、お客様が再びキャバクラへ来店する動機となります。
枕営業は結果的に、短期間での収入増加や継続的な指名を期待することができます。
キャバ嬢にとって枕営業はデメリットが多い


枕営業は一見、短期的な利益をもたらすかもしれませんが、長期的にみると様々なリスクやデメリットが潜んでいます。
ここからは、キャバ嬢にとって具体的にどんなデメリットがあるのか解説します。
体目的の人ばかりが来店するようになる
枕営業をしたことで、水商売関連の情報を共有する匿名掲示板「ホストラブ(ホスラブ)」などのサイトに、“簡単にヤれるキャバ嬢”という悪評が拡散されるリスクがあります。
このような噂が立つと、お客様のキャバクラへの来店目的が純粋な娯楽から、キャバ嬢との体の関係を求めるものに変わります。
結果、お客様はキャバクラで使う出費を減らし、キャバ嬢とホテルに行くことを最優先するようになります。これは長期的に考えると、お店の売上に影響を及ぼす恐れがあります。
さらに、一度このような期待が生まれると、将来的にそのお客様がお店を訪れる度に、キャバ嬢に対して枕営業を期待するようになる危険性も生じます。
お客様が来店しなくなる&指名が入らなくなる
体の関係を持った後、多くの男性は興味を失ってしまうものです。
キャバ嬢が体だけでお客様を引きつけてしまうと、その興味はすぐに移り変わり、他のキャバ嬢を指名するようになります。
さらに、体の関係を持つことで、そのお客様がキャバクラに足を運ぶ理由がなくなることもあります。こうした状況は、キャバ嬢の収入の減少を招き、キャバクラでの立場が危うくなることもあります。
心を病んでしまうリスクがある
枕営業に手を出してしまうキャバ嬢が直面するのは、精神的な負担です。特に本意ではないけれど、状況やプレッシャーによって枕営業を選んでしまった場合、その苦痛は計り知れません。
キャバクラ業界内では、枕営業は暗黙の了解でタブーとされています。このため、枕営業をしているという噂が立つと、他のキャバ嬢から避けられるようになったり、陰口を叩かれることも少なくありません。
その結果、自分の価値が体だけにあると感じてしまうキャバ嬢も多いのです。このような状況は、心の健康を蝕むリスクがあります。


性病や妊娠のリスクがある
不特定多数のお客様との接触は、性病や妊娠のリスクを高めます。
避妊具の使用が当たり前とは言え、お客様もキャバ嬢も酔っていると、適切な避妊が難しくなるケースも少なくありません。
性病については、一見軽視されがちですが、実は非常に重大な健康問題に繋がる可能性があります。
例えば、 ヒトパピローマウイルス(HPV)という性病は子宮がんのリスクを上昇させることで知られています。さらに、性病や妊娠を繰り返すことで、将来的に不妊症になるリスクも増えます。
要するに、枕営業は身体的負担が大きいと言えるのです。
慰謝料を請求されるリスクがある
たとえ恋愛感情を伴わない枕営業であったとしても、法的な観点から見れば「不貞な行為」とみなされることがあります。
この結果、お客様の配偶者からキャバ嬢に対して慰謝料の請求が発生することが考えられます。
一般的に、妻から夫の浮気相手となった水商売の女性に対して請求される慰謝料の相場は、数20万円~150万円前後になることが多いとされています。
このリスクは、キャバ嬢にとって経済的な負担となるだけでなく、精神的なダメージも大きいと言えるでしょう。




キャバ嬢が枕営業をする理由とは?


キャバ嬢が枕営業のデメリットを理解しているにも関わらず、それを選ぶ理由は多岐にわたります。
- 太客からの強い希望に応えるため
- 特定のお客様を失いたくないから
- 売上が落ち込んでいて焦っているから
- お金に困っていて一時的な解決策として仕方なく
こういった理由でキャバ嬢は枕営業を考えてしまうことがあります。
時には、お酒の勢いで思わずお客様とホテルに行ってしまうことも・・・。他にも、お客様に本気で恋をしてしまった場合、枕営業を選んでしまうこともあるのです。
枕営業後に起こりえるトラブルと対処法


枕営業には、思わぬトラブルやリスクが待ち構えていることが多いです。そのようなトラブルに巻き込まれた際の対処法も併せて知っておくことで、予期せぬ事態に備えることができます。
以下、具体的なトラブルとその対処法について詳しく解説します。
枕営業をした相手のお客様がストーカーになった
キャバクラでの遊び方に慣れていないお客様、特にモテない男性との枕営業後、彼らがキャバ嬢を本気で好きになってしまうケースがあります。
これが進行すると、キャバ嬢との関係を勝手に「恋人」と勘違いし始め、最悪の場合、ストーカー行為をすることもあります。
中には、キャバ嬢に婚姻届を持参してきたり、キャバ嬢の自宅まで跡をつけるようなケースも考えられます。
対処法
ストーカー行為をし始めたお客様に対しては、勘違いを早めに気づかせる対応が求められます。
具体的には、「酔った勢いでの関係なので恋愛ではありません。」や「体を重ねてしまった事実はあるけれど、あなたと私の関係はあくまでもキャバ嬢とお客様です。」といった言葉で、特別な関係ではないことをきちんと伝えることが重要です。
しかし、そのような説明をしてもストーカー行為が続く場合、怒られることを承知の上で、店の上層部や店長に相談することをおすすめします。
第一に自分の身を守るようにしましょう。
ホテルでの映像を盗撮されてネットに流出された
キャバ嬢が枕営業をする際、ホテルなどのプライベートな空間での行為を盗撮されるトラブルが発生することがあります。
気付いたときには、その動画がネット上に投稿され、既に多くの人々に拡散されているという最悪のシチュエーションに直面することもあります。
対処法
まず、動画がアップロードされているサイトの管理者に対して、削除請求を行うことが必要です。
そして、盗撮や動画のアップロードを行ったお客様に対して、慰謝料としての損害賠償を求めるために民事訴訟を提起することも検討するべきです。
これらの手続きや、今後の対応についての正確なアドバイスを得るため、弁護士の意見や判断を求めることが大切です。
枕営業をしていることで脅迫を受けた
キャバ嬢が枕営業をする中で、稀に自らの行為を知っているお客様から脅迫を受けることがあります。
これは過去の枕営業をネタに「枕営業の事実を周囲にバラすぞ」と脅してきて「これからも無償での関係を続けるよう求める」という形での脅しを仕掛けてくるケースを指します。
特に、お客様との信頼関係がまだしっかり築かれていない初期の段階で枕営業をしてしまうと、このようなトラブルに見舞われるリスクが高まります。
対処法
脅迫の証拠として、会話などを録音・保存することが先決です。
この証拠を元に、お客様に対して「私はあなたが本当はこういうことをする人とは思っていません。でもこれ以上、脅迫をするのであれば警察へ相談せざるを得なくなります。」と伝えることで脅しの行為を止めさせることが期待できます。




枕営業の上手な断り方


キャバ嬢として、お客様の気持ちを尊重しつつ、自分の立場をしっかりと守る方法を身につけることは非常に大切です。
以下では、枕営業の誘いを上手に回避するための実践的なテクニックを紹介します。
期待感を残した断り方をする
キャバ嬢が枕営業の誘いを上手く断る方法として「期待感を残して断る」があります。
例えば、「本気で恋愛感情を抱いた方と“だけ”体の関係を持つことが私のポリシーなんです」と伝えることで、お客様への配慮を保ちつつ断ることができます。
このように「本気になってもらえれば抱けるかも?!」と期待感を持たせる断り方をすることで、お客様がキャバ嬢により強く興味を持ち、再度指名する可能性も高まります。
お客様を褒め称えて遠まわしにけん制する
キャバ嬢が枕営業の誘いを巧みに断る方法の一つとして、お客様を褒めながら遠まわしにけん制するアプローチがあります。
たとえば、既婚のお客様に対しては、「〇〇さんみたいに誠実な旦那さんと結婚できた奥様は幸せですね」と褒め称えることで、お客様に「誠実な人はキャバ嬢をホテルに誘わない」というポジティブな自己イメージを持たせる効果が期待できます。
これは「ピグマリオン効果」とも呼ばれ、人々が他者から期待される行動に合わせて振る舞う傾向を指します。
この手法を利用することで、優雅にけん制しながらもお客様との良好な関係を保つことができます。
簡単には抱けない女であることをアピールする
キャバ嬢が枕営業の誘いを上手く断る方法として「簡単には抱けない女であることをアピールする」戦術が効果的です。
具体的には、自分の価値を高めて見せる言葉を選ぶことが必要です。
例えば「私と一夜を共にできるのは、私が認めた特別な紳士だけです。」と言うことで、相手に自分は簡単には手を出せない女性であることを伝えます。
また、軽く「シャンパンタワーを頼めば考えるかもね?」とジョークを交えることで、明るい雰囲気の中で断ることができます。
この方法は、相手を傷つけずに誘いを断るのに有効です。ただし、本当にシャンパンタワーを頼める経済力を持っているお客様もいるので、この方法は相手を選ぶことが重要です。
まとめ
枕営業は一時的に売り上げを上げるかもしれませんが、キャバ嬢の主な仕事から大きく外れています。
実際、成功しているキャバ嬢は、接客や人間関係のスキルだけで成功を収めており、肉体関係はむしろマイナスだと感じています。
キャバ嬢は心を大切にする仕事で、体を使うことはその価値を下げる恐れがあります。枕営業で客を呼び込む行為は、キャバ嬢の品格を損ない、他の風俗業との違いをなくしてしまうかもしれません。
短期的な利益は魅力的ですが、長期的に見ると、それに伴うリスクや問題が大きいということを理解することが大切です。



