キャバ嬢という職種は、華やかな一方で多くのストレスやプレッシャーが伴う仕事です。そうした背景から、時に心身ともに疲れやすい、あるいは病んでしまいやすい環境にあると言われています。
では、キャバ嬢がなぜ病むのか、その原因や背後にある状況はどのようなものなのでしょうか。また、病んでしまうとどのような影響が出るのか、そして病み期を乗り越える方法や対処法はあるのでしょうか。
この記事では、キャバ嬢が病む理由や背景、そしてその対策について詳しく解説していきます。
キャバ嬢にメンヘラが多い理由
キャバクラには、このようなメンヘラのキャバ嬢が非常に多いと言われています。
これには、キャバクラでの経験が原因となって病んでしまう女性や、元からメンヘラの気質があり他の職に就くのが難しい女性がいます。
以下で詳しくその理由を探っていきましょう。
採用の敷居の低さ
キャバクラでメンヘラの女性が多く働いている理由の1つとして「採用されやすいこと」が挙げられます。
一般の企業や昼のアルバイトでは、精神的な問題を抱えるメンヘラの女性を採用することはリスクと見なされることが多いです。
このため、メンヘラの女性が普通の仕事に長く就くのが難しく、結果として収入を得るために、学歴や経歴を問わないキャバクラへと進むことが多いのです。
複雑な家庭環境
キャバ嬢にメンヘラの女性が多いもう1つの理由として「家庭環境が悪いキャバ嬢が多いこと」が挙げられます。
経済的な困難から高収入を求めるため、自己評価の低さや過去のトラウマを一時的に克服・逃避する場としてキャバクラを選ぶケースがあります。
しかし複雑な家庭環境で育っている場合や、家庭内の問題、過去のトラウマがある場合は、大人になった時の人間関係や自己評価に影響を及ぼします。
これらの経験を持つキャバ嬢は、大人になっても自分に自信がないことが多いです。
自信を持てないと、キャバクラで示されるお客様からの好意やお店からの評価に対して心から信じることが難しいため、自分自身の価値を低く見てしまいメンヘラ状態になることが多いのです。
キャバ嬢が病む原因8つ
ここからは、キャバ嬢になってから病む原因について解説していきます。
1.プレッシャー
キャバクラ業界は、競争が激しい環境です。キャバ嬢たちは、お客様に指名してもらうためや、売上を伸ばすためのプレッシャーを日常的に背負っています。
特に、人気のキャバ嬢としての注目度や、接客時のお客様からの求められる役割に対する期待は、プレッシャーをさらに増幅させる要因となります。
また、常に指名本数や売上額に基づいたランキング競争が存在し、この競争の中での自身の位置が直接的に収入に影響を及ぼします。
このような状況下で、一貫して高い成績を維持することは精神的に非常に辛いことです。長期間この状態が続くと、キャバ嬢は精神的な疲労を感じ、病むことが考えられます。
2.ノルマの厳しさ
多くのキャバクラではノルマが存在し、特定の売上を達成することが求められます。このノルマをクリアできない場合、ペナルティが課せられることもある厳しい業界です。
ノルマ達成のためにはお客様の呼び込みやアフターへの誘導など、多岐にわたる努力が必要とされるため、その過程でのストレスが蓄積されやすいのです。
3.昼夜逆転の生活
キャバクラの営業時間は夜中までとなっており、終業後のアフターを考慮すると、帰宅が明け方になることも珍しくありません。
このような昼夜逆転の生活リズムは、体調を崩しやすくさせ、また日常生活のリズムが狂うことで、心身ともに負担が大きくなります。
4.安定しない収入・将来への不安
キャバクラでの収入は日々変動し、客入りや指名の状況によって大きく左右されます。
また、年齢とともに収入が減少する可能性も考えられるため、将来的な生計やキャリアへの不安が常につきまとうと言っても過言ではないでしょう。
そのため、安定した生活や将来設計を考える上での悩みやストレスになり病む原因となってしまうのです。
5.キャバクラでの人間関係
キャバクラは、売上を競う環境であるため、キャバ嬢同士の人間関係が複雑となることが少なくありません。
同僚との競争心やジェラシー、また上下関係や派閥が生まれることも多々あります。これらの人間関係のトラブルや対人ストレスがキャバ嬢の精神的な負担となります。
またお客様との関係にも注意しなければなりません。ずっと指名し続けてもらうためには、仕事が終わったあともプライベートな時間を使う必要が出てくるため、それが原因で病んでしまう人がいます。
6.違う自分を演じなければならないこと
キャバ嬢は、お客様に喜ばれるために、常に理想的な女性を演じることが求められます。
日常の自分とは異なる性格や態度を継続的に演じることは、心身の疲れを生むだけでなく、自分自身を見失いやすくなることがあります。
7.誹謗中傷
キャバクラ業界には、噂や悪口が飛び交うことが少なくありません。
キャバ嬢の過去や私生活、接客の様子などが他者の口から歪んで伝えられることで、心の傷や信用の失墜を招くことがあります。
こうした誹謗中傷による心的ダメージは、病む大きな要因となることが多いです。
8.枕営業
一部のキャバクラでは、「枕営業」と呼ばれる不本意な接客が期待されることがあります。決して強制されているわけではなくても、指名をもらうために無理をして行うケースも多々あります。
このような行為はキャバ嬢の心と体に大きな負担をもたらすとともに、自尊心や自己評価を低下させる可能性が高いです。
キャバ嬢が病むことは何の利益ももたらさない
キャバ嬢が病んでしまうことは、キャバ嬢本人にとっても、お店にとっても何もいいことはありません。むしろデメリットだらけと言えるでしょう。
ここではキャバ嬢が病んでしまうことで、どんなデメリットがあるのか具体的に解説します。
病むキャバ嬢は稼げなくなる
コミュニケーション能力の低下
キャバクラの仕事は、お客様とのコミュニケーションが中心です。病んでいるキャバ嬢は、気分の起伏や感情のコントロールが難しくなることが多いため、スムーズなコミュニケーションが難しくなります。
これにより、お客様が心地よく時間を過ごせない場合が増え、リピート客を獲得するのが困難になる可能性が高まります。
外見・身だしなみへの影響
病むことで自己管理が難しくなり、外見や身だしなみに対する注意が疎かになることが考えられます。
キャバクラの業界では、見た目が重要な要素となるため、お客様の評価が低くなるリスクがあります。
以上のことから病んでしまうキャバ嬢は、稼げなくなってしまうと言えるでしょう。
病むキャバ嬢は体目当てのお客様に狙われる
病んでいるキャバ嬢は、心の隙間や不安定な精神状態を持っていることが多く、そうした状態を利用しようとするお客様がいるのは事実です。
特にキャバクラで遊び慣れているお客様の中には、“病んでいるキャバ嬢は簡単に体の関係を持つことができる”と先入観をもって接する人もいます。
彼らは優しい言葉や一時的な安心感を提供することで、キャバ嬢をホテルや自宅へお持ち帰りできると考えているケースが少なくありません。
こういった考えのお客様に狙われると余計に傷つくことになるため、何もメリットは生まれないでしょう。
病むキャバ嬢は嫌われる
病むことで感情の起伏が激しくなったり、「帰りたい」「死にたい」「どうせ私なんて」などのネガティブな発言が多くなったりします。
それが原因で、店内での人間関係が悪化すると、仕事の質や働く環境が悪くなり、結果的に稼ぎづらくなる可能性があります。
また、気分によっては突然の欠勤や遅刻をすることが増えるかもしれません。
これにより、店舗の売上に影響を及ぼすだけでなく、お客様の信頼を失う可能性が高まります。お店にとって面倒な存在だと思われてしまうでしょう。
キャバ嬢が病み期を脱出する方法
キャバクラで働く中での精神的なストレスや生活の不規則さから、「病み期」を迎えるキャバ嬢は少なくありません。
そのような状態になってしまった時、どうすれば回復するのか、またそのような状態を予防するためにどうすれば良いのかを考えることが大切です。
ここでは、キャバ嬢が病み期を脱出するための方法をいくつか紹介します。
これらの方法を取り入れることで、心身の健康を保ち、より快適にキャバクラでの仕事を楽しむことができるでしょう。
自分と他人を比べない
キャバクラの業界では、売上や指名本数、順位が成功の指標とされがちですが、それに囚われすぎることは精神的なプレッシャーにつながります。
自分のペースで業務を行うことが大切で、ノルマに追われることがツライ場合はノルマのないキャバクラに移転するのも一つの方法です。
なるべく規則正しい生活を意識する
キャバクラでの仕事は昼夜逆転しがちですが、休日には太陽の光を浴びリズムを整えることが大切です。
また、アルコール摂取が多いため休肝日を作ることや、定期的に運動をすることで身体的、精神的な健康を保つことができます。
エゴサーチをしない
キャバクラは人気商売であり、自分の評価を気にするのは当然です。
しかし、インターネットにはポジティブな意見よりも誹謗中傷が目立つことが多いため、それに囚われないよう意識的にエゴサーチを避けることが心の健康につながります。
仮にエゴサをしてしまっても「嫉妬されているんだな、こんなところでしか人を叩けないこの人は可哀想な人だな」と思うくらいの気持ちでいるようにしましょう。
世界中の全員に好かれることは無理であると自分の中に落とし込むことが大事です。
人間関係は一定の距離を置く
どれだけ努力しても相手を変えることは難しいのが人間関係です。自分の思い通りにコントロールすることは不可能です。
営業のためのLINEやコミュニケーションがストレスと感じる場合、距離を置くことで精神的な余裕を持つことができます。
必ずしも営業LINEが必要ではなく、それなしでも成功しているキャバ嬢はたくさんいます。
夜職以外の人との接点を多くもつ
夜の業界だけの価値観に囚われることは狭い視野を生むことになります。
昼職の友人や知人との関わりを深めることで、様々な視点や考え方に触れることができ、自身の精神的なバランスを保つ助けとなります。
いざという時は「昼の職業に戻れるんだ！」という気持ちと選択肢があれば心が軽くなりますよ。
病んでいることを売りにした営業方法にする
「病みたくないのにどうしても病んでしまう。」というかたもいるのではないでしょうか。
病まないようにしようと必死になっても、それはそれで「どうしてこんなに私は情緒不安定なんだろう･･･」と落ち込んでしまう原因になってしまいますよね。
それならいっそのこと、自分の弱さや病んでいる部分を隠すのではなく、それを逆手にとった「病み営業」を行うのはどうでしょうか。
この営業スタイルを行うキャバ嬢は少なく、他のキャバ嬢との差別化ができ、記憶に残りやすくなるというメリットもあります。
また、自分自身の感情や状態を理解・受け入れることで、メンタルの健康を維持しやすくなります。相手を選ぶ営業スタイルですが、正直で人間味ある接客ができるという点で評価されることも多いです。
まとめ
キャバ嬢として働く際、多くのプレッシャーやストレスを感じることは避けられないものとなります。
採用の敷居の低さや複雑な家庭環境、そして日々の業務中に感じる様々なストレス源が、病んでしまう大きな理由となっています。
しかし、病んでしまうことは、長期的に見てキャバ嬢自身にとっても店舗にとっても何の利益ももたらしません。そのため、病み期を脱出し健やかに働き続けるための方法を知ることは非常に重要です。
自分と他人を比べず、規則正しい生活を意識すること、人間関係に距離を置くことなど、少しの心がけで状況は大きく変わります。
そして、夜職の枠を超えて多様な人々との接点を持つことで、新たな視点や気づきを得ることができるでしょう。
病んでしまうことを避けるためにも、これらの方法を取り入れてみてください。そして、常に自分を大切にし、健やかな心と体を保つことで、キャバ嬢としてのキャリアをより充実させることができますよ。
